たとえば思い出のようなもの

特別お題「青春の一冊」 with P D MAGAZINE
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青春の、というほど甘酸っぱい時分に読んだものではないんですが。

 

当時2年ほど付き合っていた恋人と別れ、少し経った時のこと、従兄弟の結婚式に招待され、地元に帰ることになりました。もちろん、「こっちは傷心なのにご結婚とは幸せなことじゃないですか」、などと捻くれた考えはなく、純粋にお祝いする気持ちでの帰省の途。ちょうどその少し前に買った一冊が、『from everywhere. / 坂本真綾』。

 

from everywhere. (星海社文庫)

from everywhere. (星海社文庫)

 

 

声優の坂本真綾が、5週間の休みを取ってヨーロッパを一人旅した時のエッセイです。

これがとても良い本で、自然と情景が浮かんでくるような文章が印象的な一冊。やはり普段言葉を使うお仕事をされているからでしょうか、言葉のひとつひとつがするすると染みこんでくるのです。傷心だったからというわけではありませんが、自分もどこか遠く、知らない場所に旅に出たくなってしまうのでした。

 

青春時代に読んだ本を挙げるとライトノベルばかりになってしまいそうだったので、青春の痛みと共に心に残っている一冊をご紹介しました。ちょうど今、坂本真綾の別のエッセイを読んでいるのですが、そちらもとても良いのでおすすめしておきますね。

 

満腹論

満腹論